MISSION

光×コンピューティング:光物理を活用したシステムデザイン

光学と情報科学の交わりは長い歴史を持ち、医学、天文学、材料学を含む様々な分野の基盤となる技術を生み出してきました。我々「情報フォトニクス研究室」は、この流れを更に加速すべく、光学と情報科学の学際領域にて、新たな光学システムやコンピューティングシステムの開拓に取り組んでいます。特に両分野の本質に深く根差したミニマルかつ洗練されたシステムデザインを志向します。情報科学の活用により光学の革新を目指すコンピュテーショナルイメージング、光学の活用により情報科学の革新を目指すAIフォトニクスを両輪に研究を進めています。また、これらの研究を通じて、自然科学と情報科学の双方に精通した、未来社会に寄与する人材を育成します。

学生の皆様へ:お問い合わせ、研究室見学を常時受け付けています。「光」は情報伝達や情報処理の媒体として高速性、並列性、低損失性など優れた利点を持ちます。そのようなユニークな特徴を持つ光を利用し、物理世界と情報世界を行き来するコンセプチュアルな研究に興味のある方はお気軽にご連絡下さい

NEWS

2024-10-10
公刊論文
修士2年・益子遼祐氏による原著論文がAdvanced Photonics誌にて出版されました! 近年活発に研究されている光コンピューティングは,演算規模の拡大性とデバイスの集積性に関する課題を抱えており,スケールアップに適した新たな演算の手法の提案が望まれています.本研究では,小型光学系を用いて大規模並列論理演算が可能な全光コンピューティングの新手法である「Diffraction Casting」を提案し,これまで困難とされてきた16種の256ビット並列論理演算を可能にしたほか,本手法の高い集積性,拡張性,実用性を数値実験により明らかにしました.なお本研究成果は,東大情報理工学系研究科のHPにてプレスリリースされています.
R. Mashiko, M. Naruse, R. Horisaki: Diffraction casting, Advanced Photonics, Vol. 6, Iss. 5, 056005, October 2024.
2024-09-24
国内学会
2024年9月16日(月・祝)〜20日(金)に開催された第85回応用物理学会秋季学術講演会(@朱鷺メッセほか2会場&オンライン)にて下記を発表!
  • 坪井 元春,巳鼻 孝朋,レーム アンドレ,菅野 円隆,堀崎 遼一: VCSELの偏光スイッチングによる光意思決定
  • 平 英駿,巳鼻 孝朋,André Röhm,菅野 円隆,内田 淳史,堀﨑 遼一,成瀬 誠: リーダ-ラガード関係を用いた意思決定における周波数差検知による高速化 [第56回講演奨励賞受賞記念講演]
  • 土山 晃平,堀崎 遼一,内田 欣吾,堀 裕和,内山 和治: フォトクロミック結晶におけるナノ光記憶の部分的消去と再構成
2024-07-05
公刊論文
NOLTA, IEICE誌にて原著論文が出版されました! 従来研究において軌道角運動量 (OAM) の重ね合わせを持つ光子を用いた集団意思決定システムが提案されていましたが、そこでは限られた確率的意思決定しかできませんでした。そこで本研究では拡大行列法 (enlarged matrix method) を導入し、可能な確率的意思決定の範囲を広げました。また、ゲーム理論の相関平衡にこのシステムを適用し、可能な均衡を数値的及び理論的に説明しています。
H. Shiratori, A. Röhm, T. Mihana, R. Horisaki, M. Naruse: Enlarged matrix method for stochastic decision making using orbital angular momenta
2024-06-09
国内学会
2024年6月6日(木)〜7日(金)に開催された電子情報通信学会 複雑コミュニケーションサイエンス研究会 (CCS)(@西日本総合展示場AIM,非線形問題研究会(NLP)と共催)にて下記を発表!
  • 小中 康平,新川 浩彬,レーム アンドレ,巳鼻 孝朋,堀﨑 遼一,成瀬 誠: 光の軌道角運動量を用いた選択競合のない集団的意思決定システムの拡張
  • 山上 智輝,岡田 典大,巳鼻 孝朋,堀﨑 遼一,成瀬 誠,長谷川 幹雄: 確率過程を用いた自己相関を持つ時系列による意思決定の数理モデル
  • 白鳥 帆香,アンドレ レーム,山上 智輝,瀬川 悦生,巳鼻 孝朋,堀崎 遼一: エンタングルメントに基づく競合のない量子ウォーク
  • 神徳 駿,巳鼻 孝朋,レーム アンドレ,堀﨑 遼一: レーザネットワーク協調的意思決定における綱引きアルゴリズム
2024-05-23
表彰
2024年3月に学士課程修了した平 英駿氏が第56回(2024年春季)応用物理学会講演奨励賞を受賞しました! (link)
2024-04-26
公刊論文
Optics Express誌にて原著論文が出版されました! 今までマルチモードレーザの意思決定システムが考案されてきましたが、優れた意思決定パフォーマンスを示す実験条件は確立されていませんでした。本研究ではフィードバックと光注入を有するマルチモード半導体レーザにおける競合ダイナミクスを実験的に調査しました。埼大内田研究室との共同研究です。
R. Iwami, T. Mihana, K. Kanno, M. Naruse, A. Uchida: Experimental control of mode-competition dynamics in a chaotic multimode semiconductor laser for decision making
2024-04-03
公刊論文
Optics Express誌にて原著論文が出版されました! 今までに競合回避を行うレーザネットワークが発見されていましたが、理論的な構築方法は明確ではありませんでした。本研究ではネットワーク理論とカオス理論を用いて競合回避を達成できるレーザネットワークの構築方法の理論化に成功しました。さらに、競合回避を達成しながら選択の非対称化を達成しました。
S. Kotoku, T. Mihana, A. Röhm, R. Horisaki, M. Naruse: Asymmetric leader-laggard cluster synchronization for collective decision-making with laser network
2024-04-26
公刊論文
Optics Express誌にて原著論文が出版されました! 今までマルチモードレーザの意思決定システムが考案されてきましたが、優れた意思決定パフォーマンスを示す実験条件は確立されていませんでした。本研究ではフィードバックと光注入を有するマルチモード半導体レーザにおける競合ダイナミクスを実験的に調査しました。埼大内田研究室との共同研究です。
R. Iwami, T. Mihana, K. Kanno, M. Naruse, A. Uchida: Experimental control of mode-competition dynamics in a chaotic multimode semiconductor laser for decision making
2024-04-03
公刊論文
Optics Express誌にて原著論文が出版されました! 今までに競合回避を行うレーザネットワークが発見されていましたが、理論的な構築方法は明確ではありませんでした。本研究ではネットワーク理論とカオス理論を用いて競合回避を達成できるレーザネットワークの構築方法の理論化に成功しました。さらに、競合回避を達成しながら選択の非対称化を達成しました。
S. Kotoku, T. Mihana, A. Röhm, R. Horisaki, M. Naruse: Asymmetric leader-laggard cluster synchronization for collective decision-making with laser network
2024-04-02
公刊論文
Optics Letters誌にて原著論文が出版されました! ホログラフィーを用いた3D表現ではレーザーを用いた手法が提案されていますが、システムが複雑であり視覚への危険性がありました。本研究では iPhone と空間変調器を用いて3Dカラー画像を再現できることを示しました (link)。
O. Shigematsu, M. Naruse, R. Horisaki: Computer-generated holography with ordinary display
2024-03-22
お知らせ
2024年3月の本研究室の修了生・卒業生。おめでとうございます!
博士課程
  • 山上 智輝
修士課程
  • 白鳥 帆香
  • 土山 晃平
  • 服部 嗣生
  • 玉置 凌典
  • 藏田 力丸
学部
  • 平 英駿
  • 上島 直登
  • 平田 爽太
2023-03-21
表彰
2024年3月博士課程修了の山上 智輝氏が本学情報理工学系研究科研究科長賞を受賞しました! (link)
2024-02-22
公刊論文
Scientific Reports誌にて原著論文が出版されました! レーザの時間波形の遅延同期のようなスイッチング現象を利用した意思決定が報告されていましたが、クラスタ同期を利用することで競合バンディット問題に適用できることを数値計算・実験にて達成できることを示しました。
H. Ito, T. Mihana, R. Horisaki, M. Naruse : Conflict-free joint decision by lag and zero-lag synchronization in laser network
2024-01-25
公刊論文
IEEE Access誌にて原著論文が出版されました! レーザカオス単体の意思決定を用いたチャネル選択手法が提案されていましたが、チャネル数のオーダに対して選択肢数は爆発的に増大します。そこで本研究では、チャネルごとにレーザカオスを並列利用することで対応できることを示しました。
M. Sugiyama, T. Mihana, A. Li, M. Naruse, M. Hasegawa : Ultrafast Resource Allocation by Parallel Bandit Architecture Using Chaotic Lasers for Downlink NOMA Systems
2024-01-11
お知らせ
学術変革領域研究の第1回国際シンポジウムを開催します! 詳しくはこちらをご参照ください。(link)

2024-01-08
公刊論文
Optics Express誌にて原著論文が出版されました! ゼルニケ位相差顕微鏡法は実用的な手法ですが、非定量な部分が存在しています。定量的位相イメージングと組み合わせることで、ハードウェアの変更をせずに定量的な位相を取得する方法を提案しました。
R. Kurata, K. Toda, G. Ishigane, M. Naruse, R. Horisaki, and T. Ideguchi : Single-image phase retrieval for off-the-shelf Zernike phase-contrast microscopes
2023-11-30
表彰
Optics & Photonics Japan 2023 にて 松田 直樹さん、重松 韻矢さん、益子 遼祐さんが第9回OPJ優秀講演賞を受賞しました。 (link)
2023-10-24
公刊論文
Applied Optics誌にて原著論文が出版されました! スペックル相関イメージングは非侵襲なイメージング手法として有力な一方で視野角の狭さや対象のスパース性が問題となっていました。これらの問題を教師なし深層学習を利用することで解決しました。
R. Mashiko, J. Tanida, M. Naruse, and R. Horisaki : Extrapolated speckle-correlation imaging with an untrained deep neural network
2023-09-29
お知らせ
訃報: 成瀬 誠 教授が、先日逝去いたしました。ここに謹んでお知らせいたします。生前中のご厚誼に深く感謝申し上げます。
2023-09-07
公刊論文
Optics Express誌にて原著論文が出版されました! LEDや自然光のようなインコヒーレント光を用いて入力画像が出力面で正立して再現されるように複数の回折光学素子を用いた手法を提案しました。更にこの手法では視野を拡張することができます。
T. Igarashi, M. Naruse, and R. Horisaki : Incoherent diffractive optical elements for extendable field-of-view imaging
2023-09-05
公刊論文
Scientific Reports誌にて原著論文が出版されました! 今までの複数人のプレーヤにおける意思決定では意思決定を行うことで均一な報酬を得られていましたが、元からある格差に対して対処することはできませんでした。倫理や公平性の世界的な課題を考慮するとこのような格差に意思決定システムが対応できることは必須です。本研究では量子もつれ光子や干渉を利用して非対称の実現を実証しました。
H. Shiratori, H. Shinkawa, A. Röhm, N. Chauvet, E. Segawa, J. Laurent, G. Bachelier, T. Yamagami, R. Horisaki, and M. Naruse: Asymmetric quantum decision-making
2023-06-28
公刊論文
IEEE ACCESS誌にて原著論文が出版されました! データの精度に応じてリアルタイムに通信方式を切り替える Approximate Computing を Radio-over-Fiber (ROF) システムを用いて実証しました。NII鯉渕研、早大川西研との共同研究です。
T. Ishimaru, T. Mihana, M. Koibuchi, T. Kawanishi, and M. Naruse: Experimental Demonstration of Approximate Communication Based on Radio-Over- Fiber Systems
2023-06-22
公刊論文
AIP Chaos誌にて原著論文が出版されました! リザーバコンピューティングは簡潔な学習則において優れた性能を発揮する機械学習システムとして注目され、カオス時系列の自律的再生などの新機能も示されています。一方、リザーバコンピューティングを現実の物理システムで実現する際に不可欠な「サンプリング」については十分な知見が得られていませんでした。本研究は、過剰に粗及び過剰に密なサンプリングが、リザーバコンピューティングの性能を劣化させることを示し、その背後にあるメカニズムを考察しました。
K. Tsuchiyama, A. Röhm, T. Mihana, R. Horisaki, and M. Naruse: Effect of temporal resolution on the reproduction of chaotic dynamics via reservoir computing
2023-05-25
公刊論文
Entropy誌にて原著論文が出版されました! 量子ウォークを用いたバンディットアルゴリズムを提唱し、古典ランダムウォークより優れた性能を示すことを実証しました。量子ウォークは「拡散性」と「局在性」という古典ランダムウォークにはない特徴的性質を備えます。本研究は拡散性をバンディット問題における「探索 (exploration)」に、局在性を「活用 (exploitation)」に応用するという新概念を基礎としています。
T. Yamagami, E. Segawa, T. Mihana, A. Röhm, R. Horisaki, and M. Naruse: Bandit Algorithm Driven by a Classical Random Walk and a Quantum Walk
2023-04-21
公刊論文
AIP Chaos誌にて原著論文が出版されました! マルチスケールエントロピー (MSE) とアラン分散 (AV) は、それぞれ異なる用途と異なる動機付けから発展してきた概念ですが、複数の時間スケールを伴う現象への関心という点で共通しています。本論文は、レーザーカオスにおける低周波不規則振動や心拍に関わるデータの MSE と AV が類似した特性を有することを示すとともに、この類似性の背後にあるメカニズムを情報理論的考察から解明しました。マルチスケールダイナミクスはフォトニックコンピューティングなどの重要なリソースでありその基盤を与えます。
N. Asuke, T. Yamagami, T. Mihana, A. Röhm, R. Horisaki, and M. Naruse: Information-theoretical analysis of statistical measures for multiscale dynamics
2023-04-11
公刊論文
Optics Letters誌にて原著論文が出版されました! 単一の空間光変調器 (SLM) の「両面」にホログラフィを提示する「Double-sided computer generated holography」の原理を提案し、実験で実証しました。 片面のホログラフィは透過型のSLMを1回透過、他方の面のホログラフィは2回透過するというアーキテクチャを提案し、独自の設計原理により空間光変調を実現しています。Augmented reality などへの応用が期待されます。
R. Suda, Y. Nishizaki, M. Naruse, and R. Horisaki: Double-sided computer-generated holography, Optics Letters
2023-03-14
表彰
2023年3月修士課程修了の新川浩彬氏が本学情報理工学系研究科研究科長賞を受賞しました! (link)
2023-03-24
お知らせ
2023年3月の本研究室の修了生・卒業生。おめでとうございます!
博士課程
  • 鈴井洸胤
修士課程
  • 足助尚樹
  • 新川浩彬
  • 藤田尚輝
学部
  • 五十嵐琢斗
  • 伊藤尚子
  • 益子遼祐
2023-02-17
公刊論文
Complexity誌にて原著論文が出版されました! 複数のエージェントの選択競合を回避すると同時に、各エージェントの確率的選好性を完全に充足させることができる条件を解明しました。 また、エージェントの確率的選好性を完全に満たすことができない場合に、系全体のロス(選好性との乖離度合)を最小とする構成方式を示しました。 本論文は既に刊行されている Physical Review Applied 誌での論文の数学的基盤を与えます。
H. Shinkawa, N. Chauvet, G. Bachelier, A. Röhm, R. Horisaki, and M. Naruse: Optimal Preference Satisfaction for Conflict-Free Joint Decisions
2023-02-06
公刊論文
Journal of Applied Physics誌にて原著論文が出版されました! フォトクロミック材料は光によって可逆的に色が変わるというメモリ機能だけでなく、ミクロにおける分子構造の変化がマクロにおける形態変化を引き起こし、多様な不連続的形態変化を示す点も特徴で、今後のシステム応用が期待されています。本論文ではツバメの尾のカタストロフィーを用いた統一的モデル理論を提唱し、また、従来知られていなかったフォトクロミック現象の示唆を与えました。本論文は同誌の Editor's Pickに選出されました。
H. Suzui, K. Uchiyama, K. Uchida, R. Horisaki, H. Hori, and M. Naruse: Mathematical modeling of morphological changes in photochromic crystals by catastrophe theory
2023-01-31
公刊論文
Physical Review A誌にて原著論文が出版されました! 量子ウォークはその優れた拡散性などから探索などへの応用も活発に研究されていますが、基本的な特性についても未解明な部分が様々に存在しています。本研究は、離散時間1次元量子ウォークにおいて、それを規定するコイン行列や初期状態によらず、一定の共通した骨格構造が存在することを弱収束などの概念を用いて明らかにしました。さらに、骨格構造に従う古典ランダムウォークを提案し、量子ウォークに類似した性質を示すことを見出しました。
T. Yamagami, E. Segawa, K. Tanaka, T. Mihana, A. Röhm, R. Horisaki, and M. Naruse: Skeleton structure inherent in discrete-time quantum walks
2023-01-23
公刊論文
Physical Review E誌にて原著論文が出版されました! 半導体レーザーが示す複雑なダイナミクスは、リザーバコンピューティングなどに見られる新たな計算原理の基盤として活発な研究が行われています。しかし、低周波不規則信号 (LFF) と呼ばれる高速な振動と低速な振動ーマルチスケールなダイナミクスーが混在した複雑なカオス現象の検出と評価を系統的に実現する方法は未だ確立されておらず、基礎研究の進展、光デバイスの評価、新たなシステム原理の創成などの観点から、ダイナミクスを自動的に識別できる新たな手法が望まれていました。本研究はアラン分散に基づく新たな定量指標を提案し、従来のパワースペクトルによる方法との比較優位などを示しました。
N. Asuke, N. Chauvet, A. Röhm, K. Kanno, A. Uchida, T. Niiyama, S. Sunada, R. Horisaki, M. Naruse: Analysis of temporal structure of laser chaos by Allan variance
2023-01-11
公刊論文
Entropy 誌にて原著論文が出版されました! システム内の大量の要素をペアにする問題ーPairing optimization problemーは、Beyond 5G における非直交多元接続(NOMA)など多くの応用で重要ですが、要素数の増大に対して可能なペアの数が爆発し、システムとしてよい性能を示すペアを瞬時に求めることは容易ではありません。本研究は、ペアリング問題に内在する代数的構造を示した上で、その構造を活用し、よりよいペアリングを実現できる問題変換手法を提案し、数値実験により実証しました。
N. Fujita, A. Röhm, T. Mihana, R. Horisaki, A. Li, M. Hasegawa, M. Naruse: Pairing Optimization via Statistics: Algebraic Structure in Pairing Problems and Its Application to Performance Enhancement
2023-01-05
表彰
国際会議 The 9th Japan-Korea Joint Workshop on Complex Communication Sciences (JKCCS) にて土山晃平さんと服部嗣生さんがそれぞれ Best Paper Award を受賞しました!
K. Tsuchiyama, A. Röhm, T. Mihana, R. Horisaki and M. Naruse: Influence of sampling frequency in autonomous attractor reconstruction by reservoir computing, The 9th Japan-Korea Joint Workshop on Complex Communication Sciences (JKCCS 2023), (Korea, 2023.1.5)
T. Hattori, T. Mihana, R. Horisaki, M. Naruse, N. Shiga, S. Yasuda, and K. Takizawa: Experimental demonstration of delay-bounded optical communication based on precision time synchronization, The 9th Japan-Korea Joint Workshop on Complex Communication Sciences (JKCCS 2023), (Korea, 2023.1.5)
2023-01-01
お知らせ
アンドレレーム博士が2023年1月1日付けで特任准教授に着任しました!
2022-12-21
公刊論文
AIP Advances 誌にて原著論文が出版されました! 光と電子の融合に向けた協働研究(NICT・明治大・本学)の成果です。本論文は同誌の Editor's Pick に選出されました!
K. Wada, S. Hara, S. Tanoi, A. Kasamatsu, Y. Otsuka, K. Sekine, A. Uchida, M. Naruse: Ultrafast silicon threshold circuitry for chaotic laser time series
2022-12-15
表彰
国際会議International Symposium on Nonlinear Theory and Its Applications (NOLTA 2022) にて白鳥帆香さんが Best Student Award、山上智輝さんが Student Paper Award をそれぞれ受賞しました!
H. Shiratori, H. Shinkawa, A. Röhm, N. Chauvet, G. Bachelier, J. Laurent, T. Mihana, R. Horisaki, and M. Naruse: Asymmetric collective decision making through quantum interference, Proceedings of the 2022 International Symposium on Nonlinear Theory and Its Applications (NOLTA2022), pp. 389-392 (Online, 2022.12.13)
T. Yamagami, E. Segawa, K. Tanaka, T. Mihana A. Röhm, R. Horisaki, and M. Naruse: Skeleton structure inherent in quantum walks, Proceedings of the 2022 International Symposium on Nonlinear Theory and Its Applications (NOLTA2022), pp. 446-449 (Online, 2022.12.14)
2022-12-07
公刊論文
Physical Review Applied 誌にて原著論文が出版されました! 個々が複数の選択肢に関する確率的な選好性を有するなかで、選択競合が許されない状況においては、他者の選好性も考慮に入れた集団的な確率的意思決定を行う必要があります。本研究は、意思決定の競合を回避すると同時に個々の選好性を充足できる確率的意思決定を量子干渉を活用して実現しました。
H. Shinkawa, N. Chauvet, G. Bachelier, A. Röhm, R. Horisaki, M. Naruse: Conflict-Free Joint Sampling for Preference Satisfaction through Quantum Interference
2022-12-07
公刊論文
プレスリリース「レーザ光のカオス的遍歴の自発性を用いた高効率な強化学習を実現 ~脳を模倣した意思決定できるAIハードウェア~」を行いました。 埼玉大、金沢大との協働研究が Science Advances 誌に掲載されました。
R. Iwami, T. Mihana, K. Kanno, S. Sunada, M. Naruse, and A. Uchida: Controlling chaotic itinerancy in laser dynamics for reinforcement learning, Science Advances, Vol. 8, Issue 49, December 2022.
2022-11-17
お知らせ
フランス・グルノーブルアルプス大学・CNRSニール研究所よりGuillaume Bachelier博士及びJonathan Laurent大学院生が 東京大学 フランス国立科学研究センター共同研究プログラム「Excellence Science」の一貫として 約2週間本学に滞在し共同研究を実施しました。(2022/11/9~17)
2022-11-08
公刊論文
Scientific Reports 誌にて原著論文が出版されました! 近接場光を用いてフォトクロミックナノ結晶中に形成した複雑な経路情報を活用して、順序構造認識を実証したという内容です。 シューベルトカリキュラスと呼ばれる数学にインスパイアされたアルゴリズムを提唱しています。 フォトクロミック材料と近接場光とシステムレベル研究の協働による成果です。(山梨大、龍谷大、東大らによる共著論文)
K. Uchiyama, S. Nakajima, H. Suzui, N. Chauvet, H. Saigo, R. Horisaki, K. Uchida, M. Naruse, H. Hori: Order recognition by Schubert polynomials generated by optical near-field statistics via nanometre-scale photochromism
2022-10-29
公刊論文
Complexity 誌にて原著論文が出版されました! 量子重ね合わせを基礎として記述される1次元離散時間量子ウォーク(Quantum walk)は、古典的なランダムウォーク(Random walk)によって機能的等価物——量子ウォークレプリカ(Quantum walk replica)——を構成できることが知られていましたが、Quantum walk replicaを用いることではじめて可能になる洞察が得られていませんでした。本研究では、Quantum walk replicaならではの特質に着目し、量子ウォークの「方向性」(Directivity)に関する特徴を明らかにしました。具体的には、長期における移動方向の決定性、左右の移動確率、出発点への回帰確率などを明らかにしました。
T. Yamagami, E. Segawa, N. Chauvet, A. Röhm, R. Horisaki, M. Naruse, Directivity of Quantum Walk via Its Random Walk Replica
2022-09-30
公刊論文
Intelligent Computing 誌にて原著論文が出版されました! 散乱(ランダム)媒質を介したイメージングにおいて、スペックル相関イメージングは簡易な光学系によるシングルショット計測で対象を推定する有力な手法の一つとして知られています。しかし、散乱のシフト不変性を必要とし、広い視野や厚い散乱体等の現実的な状況への応用展開には課題がありました。本研究は、広い視野や厚い散乱体の散乱特性と対象を同時に推定する新たな原理とそれに基づく散乱除去アルコリズムを提唱し、理論及び実験により実証しました。散乱イメージングの応用領域の拡大に貢献するとともに、光システムとコンピューティングを融合したコンピュテーショナルイメージングの有効性を明確に示す例の一つと言えます。
Y. Endo, J. Tanida, M. Naruse, R. Horisaki: Extrapolated speckle-correlation imaging
2022-09-28
表彰
堀﨑准教授が2022年度日本光学会光学論文賞を受賞しました!
2023-09-16
お知らせ
学術変革領域研究(A) 「光の極限性能を生かすフォトニックコンピューティングの創成」が開始しました。(2022年度~2026年度) みなさまのご支援・ご関心をよろしくお願い申し上げます![Webサイト]
2022-09-05
公刊論文
IEEE Access 誌にて原著論文が出版されました! 時刻同期を活用することで、遅延時間を保証できる新たなコミュニケーションのメカニズムを先行研究で提案していましたが、本研究は、実際の無線双方向時刻同期デバイスとソフトウエア無線機の合成系を構築し、実証実験を示しました。端末の移動(モビリティ)に対しても機能することを示しています。
H. Tanaka, Y. Yamasaki, S. Yasuda, N. Shiga, K. Takizawa, N. Chauvet, R. Horisaki, M. Naruse: Experimental Demonstration of Delay-Bounded Wireless Network Based on Precise Time Synchronization
2022-08-25
公刊論文
Complexity 誌にて原著論文が出版されました! 負の時間相関を有する不規則時系列信号ーたとえば光カオス時系列などーを用いることで意思決定問題解決の加速が可能であることが先行研究で示されていましたが、そのメカニズムについては未解明となっていました。本研究は、相関付きランダムウォークを用いて独自の数理モデルを構築し、時系列の相関が意思決定性能に寄与する構造を明らかにしました。
N. Okada, T. Yamagami, N. Chauvet, Y. Ito, M. Hasegawa, M. Naruse: Theory of Acceleration of Decision-Making by Correlated Time Sequences
2022-07-26
公刊論文
Optics Letters 誌にて原著論文が出版されました! 3次元像を再生するホログラフィーは従来、レーザーに代表される時間的・空間的にコヒーレントな光源を用いていましたが、サイズ、価格、安全性の課題がありました。本研究は、LEDに代表される時間的・空間的にインコヒーレントな光源を用いたホログラフィーの実現に成功しました。空間光変調の多段実装と独自のホログラム設計アルゴリズムが鍵となっています。ホログラフィーの適用領域を飛躍的に拡大する新原理として期待されます。計数工学科2021年度卒論生須田隆太朗君の成果です。
R. Suda, M. Naruse, and R. Horisaki: Incoherent computer-generated holography
2022-06-13
国内学会
秋の学会シーズンに下記を発表!
  • 土山晃平、レーム アンドレ、巳鼻孝朋、堀崎遼一、成瀬 誠: リザバーコンピューティングによるカオス時系列の自律的再生におけるサンプリング頻度の影響、第83回応用物理学会秋季学術講演会(2022.9.23、東北大学川内北キャンパス+オンライン)
  • 白鳥帆香、新川浩彬、A. Röhm、N. Chauvet、G. Bachelier、J. Laurent、巳鼻孝朋、堀﨑遼一、成瀬 誠: 量子干渉による非対等な集団的意思決定、第83回応用物理学会秋季学術講演会(2022.9.23、東北大学川内北キャンパス+オンライン)
  • 新川浩彬、白鳥帆香、ショヴェ ニコラ、バシェリエ ギヨム、レーム アンドレ、巳鼻孝朋、堀﨑遼一、成瀬 誠: 選好性充足を行う選択競合のない量子干渉サンプリング、 第83回応用物理学会秋季学術講演会(2022.9.23、東北大学川内北キャンパス+オンライン)
  • 服部嗣生、志賀信泰、安田 哲、滝沢賢一、巳鼻孝朋、堀崎遼一、成瀬 誠: 高精度時刻同期に基づく遅延保証光ネットワークの基礎実験、 第83回応用物理学会秋季学術講演会(2022.9.23、東北大学川内北キャンパス+オンライン)
  • 神徳 駿、巳鼻孝朋、Roehm Andre、堀﨑遼一、菅野円隆、内田淳史、成瀬 誠: レーザネットワークのゼロ遅延同期を用いた協調的意思決定メカニズム、第83回応用物理学会秋季学術講演会(2022.9.21、東北大学川内北キャンパス+オンライン)
  • 足助尚樹、巳鼻孝朋、レーム アンドレ、堀﨑遼一、成瀬 誠: 順序エントロピーによるレーザーカオス時系列の分析、第83回応用物理学会秋季学術講演会(2022.9.21、東北大学川内北キャンパス+オンライン)
  • R. Horisaki, Y. Nishizaki, M. Naruse, and J. Tanida: Digital Optical Phase Conjugation with Incoherent Light、第83回応用物理学会秋季学術講演会(2022.9.20、東北大学川内北キャンパス+オンライン)
  • A. Roehm, F. Stelzer, R. Vicente, I. Fischer, S. Yanchuk, S. Sunada, T. Niiyama, R. Horisaki, and M. Naruse: Folded-in-time deep neural networks: Emulating deep neural networks via delay dynamics、第83回応用物理学会秋季学術講演会(2022.9.20、東北大学川内北キャンパス+オンライン)
2022-06-13
公刊論文
Journal of Physics Communications 誌にて原著論文が出版されました! 多数の状態間の状態遷移を伴う強化学習問題の解決において、各状態での行動選択をバンディット問題と見なし、問題全 体 を バ ン デ ィ ッ ト 問 題 の 並 列 構 造 と み な す 新 た な 手 法 —Parallel bandit architecture for reinforcement learning(PBRL)—を提案しました。実験の結果、Q学習よりも高速な学習が可能で、また光カオス時系列の特徴である時間相関構造が学習に寄与することが示されました。また、状態の探索の様態がQ学習と対称的であることを示しています。
T. Urushibara, N. Chauvet, S. Kochi, S. Sunada, K. Kanno, A. Uchida, R. Horisaki, M. Naruse, Parallel bandit architecture based on laser chaos for reinforcement learning
2022-05-30
公刊論文
IEEE Access 誌にて原著論文が出版されました! システム内の大量の要素を瞬時に「ペア」にする問題ーPairingーは、Beyond 5G における非直交多元接続(NOMA)など多くの応用で重要ですが、要素数の増大に対して可能なペアの数が爆発し、システム全体として「よい」性能を示すペアの組み合わせを求めることは容易ではありません。本研究では、要素間の相性(コンパチビリティ)を効率的に観測するアルゴリズムを提案するとともに、ペアリングを独自に提案した3層のグラフ構造における巡回セールスマン問題に変換することで、よいペアリングを高効率に発見する手法を提案しその実証に成功しました。
N. Fujita, N. Chauvet, A. Roehm, R. Horisaki, A. Li, M. Hasegawa, M. Naruse, Efficient Pairing in Unknown Environments: Minimal Observations and TSP-based Optimization
2022-05-21
表彰
堀﨑准教授が船井情報科学振興財団第21回 2021年度船井学術賞を受賞しました!受賞テーマ「情報科学駆動によるイメージング技術の革新」
2022-06-10
国内学会
6月のIEICE研究会 (複雑コミュニケーションサイエンス研究会・非線形問題研究会合同研究会)で下記を発表!
  • 山上智輝、瀬川悦生、田中健一郎、巳鼻孝朋、レーム アンドレ、堀﨑遼一、成瀬 誠: 量子ウォークにより駆動されるランダムウォークの推移確率の骨格構造
  • 新川浩彬、ショヴェ ニコラ、バシェリエ ギヨム、レーム アンドレ、堀﨑遼一、成瀬 誠: 選択競合のない集団的意思決定における最適な選好性充足手法
  • 藤田尚輝、レーム アンドレ、巳鼻孝朋、堀﨑遼一、李 傲寒、長谷川幹雄、成瀬 誠: 非直交多元接続に対するペアリング最適化アルゴリズムの適用
2022-04-01
公刊論文
電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review 誌和文解説論文が掲載されました。 成瀬 誠, 内田 淳史, 内山 和治, 赤羽 浩一, 光の極限性能を生かすフォトニックコンピューティング—光を用いた意思決定—, 電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review, 15巻, 4号, pp. 310-317, 2022
2022-04-01
お知らせ
巳鼻 孝朋 博士が2022年4月1日付けで助教に着任しました!